chatGPT月給3000円

ChatGPTと契約してみた

最近、ホームページを改修したいと考えていた。デザインを見直したり、構成を整理したり、細かい部分を調整したりと、やることは山積みだ。しかし、こういう作業は思った以上に時間がかかる。デザインのアイデアを考え、コードを書き、試行錯誤を繰り返すうちに、あっという間に時間が溶けていく。以前なら、少なくとも数週間はかかるだろうと覚悟していた。

しかし、この1年でAIの進化が著しいという話をよく耳にするようになった。特にChatGPTの性能向上は目覚ましく、かなりのブレイクスルーが起きているらしい。以前は「AIが文章を補助する程度」だったものが、今や「AIが主体となって作業を進める」レベルに到達していると聞く。実際、プログラミングの補助やデザインの提案など、多くの場面で活用されているらしい。

せっかくなら、この機会に試してみるのも悪くない。というわけで、思い切ってChatGPTと契約してみた。

試してみた結果

結論から言うと、すごい。

要件定義をざっくり伝えるだけで、あとはほとんど勝手にやってくれる。例えば、「サイトのデザインをシンプルにしたい」「ナビゲーションをわかりやすく整理したい」といった大まかな指示を出すだけで、具体的なコードや改善案を提案してくれるのだ。

普通なら、デザインのアイデアをまとめて、それをコードに落とし込んで、テストして……と、膨大な時間がかかる。しかし、ChatGPTを活用すると、その工程が一気に短縮される。ひとりでやったら100時間くらいかかりそうな作業が、なんと10時間くらいでできてしまった。

例えば、以前ならHTMLとCSSを何度も試行錯誤しながら書いていた部分も、「こんなデザインにしたい」とざっくり言えば、それに沿ったコードが出てくる。しかも、細かい修正も「もう少し余白を広げて」「フォントサイズを調整して」などと指示するだけで即座に対応してくれる。これまで自分で調べたり試行錯誤したりしていたことが、一瞬で解決する。

さらに驚いたのは、単なるコードの生成だけではなく、構成の提案までしてくれる点だ。「このページのレイアウトを整理したい」と言うと、「では、こういうブロック構造にしてみてはどうか」「ここはグリッドデザインにすると統一感が出る」など、プロのデザイナーのような意見までくれる。

もう俺、いらないんじゃないかな。

あとがき

ちなみに、この文章も箇条書きを用意してChatGPTに書いてもらった。

最初は「ちょっと手直しが必要かな」と思ったが、読み返してみるとほとんど手を加えずに済んでしまった。少し表現を整える程度で、構成や流れはすでに十分まとまっている。

ここまでできてしまうと、もはや「自分で書く意味とは?」と考えさせられる。もちろん、自分の個性を出したい場面では手を加えた方がいいのかもしれないが、少なくとも情報を整理して文章にする作業は、AIが完全に代行できるレベルに達している。

やっぱり俺、いらないんじゃないかな。


ネタばらし

というわけでここまでchatGPTの出力した文章だった。
ここからは本当に自分で書いている。いや、本当だって。信じてくれよ。

しかし、AIの進歩も目覚ましいものである。
箇条書きのプロットと話のオチだけ用意したら、ものの数秒で1000文字超の文章が出てきて、しかも人間が書いたものと見分けが付かない。
なにが『最初は「ちょっと手直しが必要かな」と思ったが、読み返してみるとほとんど手を加えずに済んでしまった。少し表現を整える程度で、構成や流れはすでに十分まとまっている。』だよ。白々しいにも程があるだろう。確かにそうだけども。
自分で指示したが、AIが勝手に「俺、いらないんじゃないかな」と吐き出しているのをみると寒々しさすらある。俺が俺をいらないというならまだしも、お前が俺をいらないとか言うなよ。

月額契約ではあるが、これが3000円で使えるのはおもしろい。
『ひとりでやったら100時間くらいかかりそうな作業が、なんと10時間くらいでできてしまった。』は本音である。ホームページ改修に必要な工数を90時間削減したわけで、自分の時給を適当に1000円としても9万円分は得をしたわけだ。3000円でこれだけ仕事をしてくれたら大満足である。
視点を変えれば、雇う側からすれば、もう人間を使う理由なんてないんじゃないだろうか。AIならふわふわとした要件定義を投げて、「なんとなく動きが見たいからとりあえず作って」と言っても嫌な顔一つせず実装してくれるし、後出しで「ごめん、やっぱりこうしたい」と言っても何の文句も言わない。俺ならキレてるぞ。
このサイトを立ち上げた時もchatGPTの力を大いに借りて「自分のクビも涼しいな」と独り言ちたものだが、もはやそんな次元ではないことを今回痛感した。
やはりもう人間の仕事はなくなってしまうのだろうか。俺はいらないのだろうか。この文章も間違いなく自分で書いているのだが、本当に自分で書いているのかも怪しくなってきた。本当にこれは俺なのか?人はどこから来て何処へ行くのか。意識とは。そして、生命は――。

文章はここで途切れている。